なぜこの疑問が生まれるのか
スクールの募集ページは「フリーランスとして仕事につなげる」までを語るのに、その先で待っている案件側が「経験何年の人」を求めているのかは、スクール側のページにほとんど書かれていないからです。入口と出口で、書かれている情報の量が違います。
掲載中の各社は、実際にどう書いているか
いま掲載している4つの募集ページを読んだ範囲で、そのまま並べます。ここに無いことは「記載なし」です。
- xhours(フリーランス案件スカウト):対象に「実務経験3年以上」と明記。あわせて20〜40代・関東・関西・福岡圏という条件も書かれています。「フリーランスとして案件を探したい人」向けで、正社員・派遣を希望する人は対象外と明記。ここは珍しく、数字を隠していない募集です。
- EnjoyTech! プログラミングスクール:対象は完全未経験者・挫折経験者・転職・副業希望者。「フリーランスとして仕事につなげるところまでサポート」と書かれていますが、何年の学習・経験でどんな案件に応募できる想定なのかは記載なし。費用は3ヶ月385,000円/6ヶ月594,000円/サブスク型(入会金242,000円+月額16,500円〜)と明記。年齢・地域の条件は不明です。
- 無料PHPスクール(Pスク):18〜32歳・エンジニア「就職」希望者向け。つまりフリーランスではなく就職が出口の募集で、フリーランス案件や実務経験年数についての記載はなし。デポジット5万円は就職決定後に返金されますが、Pスク経由以外で就職すると返金されないリスクがあると自ら書いています。
- KADODE Academy:IT未経験・20〜30代の「転職」希望者向け、月額30,000円(税別)。こちらも出口は転職で、フリーランスや実務経験年数の記載はなし。
整理するとこうなります。案件側(xhours)は「実務経験3年以上」と書いている。スクール側は「フリーランス」という言葉を使う場合でも、案件側が求める経験年数との橋渡しについては書いていない。この空白こそ、申し込む前に埋めるべき部分です。
払う前に、そのまま聞いていい質問3つ
疑うためではなく、書かれていないことを書かせるための質問です。口頭でも問い合わせフォームでも使えます。
- 「卒業直後、実務経験ゼロの状態で応募できる案件のサポートはありますか。それはどういう形の案件ですか」——「フリーランスにつなげる」の中身を具体化させる質問です。
- 「そのサポートで実際に案件を獲得した人の割合や条件は、公開されている資料にありますか」——資料が無ければ「無い」と分かること自体が答えです。
- 「実務経験を条件にする案件に応募できるようになるまで、御社の想定ではどんな経路を通りますか」——就職を挟むのか、直接なのか。答えの具体性で誠実さが測れます。
最後に
案件側が経験年数を明記しているのに、入口側がそこに触れていないなら、その差分を埋める責任は募集ページではなく、質問するあなたの側に残されています。年齢、住んでいる地域、払える金額、出口が就職なのかフリーランスなのか——自分の条件で募集要項を絞り込んだとき、手元に残る選択肢は人によってまったく違います。書いてあることだけを信じて、書いていないことは聞いてから決めてください。