なぜこの疑問が生まれるのか
「実質無料」と書くスクールの多くは、返金の条件をトップページの目立つ場所に書きません。「就職決定後に返金」という一文はあっても、「就職しなかった場合」「途中でやめた場合」にどうなるかが読み取りにくい。そこにこの疑問の出どころがあります。
掲載中のスクールは実際にどう書いているか
まず、デポジット制を採っているのは無料PHPスクール(Pスク)です。募集ページの記載はこうです。
- 費用: 実質無料。デポジット5万円が必要で、就職決定後に全額返金
- 対象: 18〜32歳・IT/Webエンジニア就職希望・池袋来校またはオンライン参加が可能な方
- 返金されないリスクの記載: 「向かない人」の欄に「Pスク経由以外で就職する可能性が高い人(デポジットが返金されないリスクあり)」とあります
つまり募集ページから読み取れる返金条件は「Pスク経由で就職を決めること」です。逆に言えば、自分で見つけた会社に入る・転職自体をやめる、といった場合の扱いは、この募集ページには書かれていません。「途中退校時の返金有無」「返金までの期限や手続き」「就職活動を続けたが内定が出なかった場合」も記載なしです。書かれていないこと自体が、申し込む前に確認すべきポイントです。
参考までに、掲載中の他のスクールはデポジット制ではありません。
- EnjoyTech!: 有料。3ヶ月コース385,000円、6ヶ月コース594,000円、サブスク型は入会金242,000円+月額16,500円〜。デポジットの記載なし
- KADODE Academy: 月額30,000円(税別)。デポジットの記載なし
- xhours: スクールではなく、実務経験3年以上のフリーランス向け案件スカウトサービス。無料登録で、未経験者は対象外です
「無料」を名乗るスクールと、最初から有料と明記するスクールは、お金の回収方法が違うだけで、どちらも運営にコストがかかっている点は同じです。無料型は「提携先への就職」が前提に組み込まれている構造だと、募集ページの「向かない人」欄が正直に教えてくれています。
申し込む前に、そのまま聞いていい質問3つ
募集ページに書かれていないことは、憶測で埋めずに運営に聞くのが確実です。無料相談や説明会で、次の3つをそのまま口に出してみてください。
- 「スクール経由で就職しなかった場合、デポジット5万円はどうなりますか。書面で条件を確認できますか」
- 「途中で退校した場合や、就職活動をしても内定が出なかった場合の扱いを教えてください」
- 「返金はいつ、どういう手続きで行われますか。就職決定の何をもって『決定』とみなしますか」
まともな運営なら、この3つに具体的に答えられます。口頭の説明だけで書面を出し渋る場合は、その対応自体が判断材料になります。
最後に
デポジット型が合うのは「その紹介先で就職する前提を受け入れられる人」で、自分で就職先を選びたい人には有料スクールのほうが縛りが少ない、というのが募集ページから読み取れる範囲の整理です。年齢・地域・費用・就職の進め方——自分の条件で絞ったとき、選択肢として何が残るかは人によって違います。書いてあることを読み、書いていないことを聞いてから、決めれば十分間に合います。