なぜ「教育訓練給付金とは?」と検索することになるのか
スクールの募集ページには受講料の金額は書いてあっても、「その講座が給付金の対象かどうか」まで書いていないことが多いからです。数十万円の支払いを前に、「戻ってくるお金があるらしい」と聞けば調べたくなるのは当然です。
そもそも一般教育訓練の教育訓練給付金とは
働く人の学び直しを支援する国(雇用保険)の制度です。厚生労働大臣が指定した講座を受講して修了すると、支払った受講料の一部が支給されます。ポイントは3つです。
- 対象になるのは「指定講座」だけ。スクール全体ではなく講座単位で指定されます。同じスクールでも、対象のコースと対象外のコースが混在し得ます。
- 受講する本人にも条件がある。雇用保険の加入期間などの要件があり、該当するかは自分の職歴によって変わります。窓口はハローワークです。
- 支給率や上限額は制度で決まっている。具体的な割合や金額は、募集ページではなくハローワークか厚生労働省の講座検索システムで確認するのが確実です。ここで私が数字を書いても、あなたの条件で変わるなら意味がありません。
掲載中の各スクールは給付金についてどう書いているか
結論から言うと、今回確認した4つの募集ページのいずれにも、教育訓練給付金に関する記載はありません。書いてあるのは費用の金額だけです。
- EnjoyTech! プログラミングスクール:3ヶ月コース385,000円、6ヶ月コース594,000円、サブスク型は入会金242,000円+月額16,500円〜。給付金対象かどうかの記載なし。金額が大きいぶん、対象なら差は大きく、対象外なら全額自己負担です。募集ページ自身が「費用面で高額な受講料の支払いが難しい人」には向かないと書いています。
- 無料PHPスクール(Pスク):実質無料(デポジット5万円、就職決定後に全額返金)。給付金の記載なし。そもそも受講料を支払わない設計なので、給付金を前提に選ぶタイプの講座ではありません。ただし「Pスク経由以外で就職するとデポジットが返金されない」と明記されている点は、給付金とは別のお金の条件として読んでおく必要があります。
- KADODE Academy:月額30,000円(税別)。給付金対象かどうかの記載なし。月額制の場合、仮に指定講座だったとしても支給の計算がどうなるかは募集ページからは分かりません。
- xhours:フリーランス向けの案件スカウトサービスで登録無料。教育訓練の講座ではないため、給付金の対象になる性質のものではありません。
「記載がない」は「対象外」と同じではありません。ただ、書いていない以上、対象だと期待して申し込むのは危険です。確認してから決めましょう。
申し込む前に、そのまま聞いてほしい3つの質問
無料相談や問い合わせフォームで、次の言葉をそのまま使ってください。
- 「私が検討しているこのコースは、一般教育訓練給付金の指定講座ですか。指定番号があれば教えてください」
- 「指定講座の場合、修了の条件(出席率や課題提出など)は何ですか。途中でやめた場合、給付金はどうなりますか」
- 「給付金の手続きは受講前と受講後のどちらで何をすればいいですか。スクール側が発行する書類は何ですか」
指定番号を即答できないなら、その時点で対象外の可能性が高いと考えて差し支えありません。あわせて、自分自身が受給要件を満たすかを、申し込み前にハローワークで確認しておくと二重に安全です。
最後に
給付金が使えるかどうかで、同じ受講料でも実質の負担はまったく変わります。そしてそれは、講座の指定状況とあなたの雇用保険の履歴という、あなた固有の条件で決まります。募集ページに書いていないことは、聞けば分かります。聞いた答えで絞り込んだとき、手元に残る選択肢は人によって違います。それでいいのです。